column コラム
江戸時代の住宅 ”長屋”
江戸時代の住宅の代表と言えば時代劇でもおなじみの長屋ではないでしょうか?
これは現代の集合住宅の原型と言える住宅だと思います。
江戸時代、参勤交代で日本全国の武士が江戸に住むようになり、それに伴って商人や
職人もどんどん江戸に集まってきました。
大阪の陣から100年ほど経った1720年頃には江戸の人口は100万人の大都市になります。
当時、大名屋敷は石高によって数千坪(加賀藩下屋敷は21.7万坪)の敷地があり武家屋敷
だけで江戸の面積の60%にも及びました。
残りの敷地に住むために工夫されたのが長屋で江戸の人口の60%が暮していました。
幕末近くでも持ち家率は40%ほどなので、江戸時代は賃貸住まいが圧倒的に多いです。
賃貸で四畳半一間に土間と台所というのが基本仕様だった様です。
庶民の暮らした裏長屋の家賃は年代によって変わりますが概ね2万円~3万円ほどだった様です。
昔の裏長屋での生活はトイレや井戸や路地を共有していたので、ご近所さんとのコミュニケーション
は不可欠だったのではと思います。
時代背景による住まいによって暮らし方は随分変わるものだと思います。