column コラム
室内扉は「開き戸」か「引き戸」か?
みなさんは室内扉の形状を気にされたことはありますか?
多分、洋室には片側に蝶番が付いた開き戸、和室には引き戸、引違い戸くらいのイメージがあるかと思いますが、今、洋室でも引き戸を採用されるお家が増えています。
なぜでしょう?
一番は、開き戸だと、ドアの可動域は物が置けない。引き戸であれば、人が通れるスペースさえ確保できるのならば、棚などを配置できます。
また、戸を開ける動きにも大きな差が出ます。
まず、開き戸の場合ドアノブを握って、手前にドアを引き、半歩ほど下がって体を斜めにしてドアをかわして開きます。もし、お子さんなどを抱いている場合は大きく後ろに下がらないとお子さんにドアが当たってしまいます。
一方、引き戸の場合は引手に手をかけて、横へスライドすれば開きます。
どちらの方が楽でしょうか。
これは、お子さんが小さいときだけの話ではないのです。
お年を召されて足腰が弱り始めたときに、半歩引いて体をねじって。の動きがつらくなってきます。
小さな動きですが部屋を移動するたびに積み重なる無駄な動き。
実際に、開き戸から引き戸へリフォームされるお宅もあるようです。
もちろん、引き戸にもデメリットがあります。
基本的に開いた後の戸が引込まれる部分にはコンセントやスイッチパネル、収納などを設置できません。
また、レールに何かが挟まったり詰まったりした場合、戸が開閉しなくなる恐れがあるということです。
そして、必ず、引き戸が引込まれるためのスペースが必要ということになります。
ドアなら横幅60cmほどでよかったものが、引き戸を設置するとなると、戸の幅×2の長さが必要になります。
トイレなど、幅が狭く、奥行きの長い場所には、引き戸は設置しにくく、トイレの配置を考えなければなりません。
そういう場合は、中折れ戸を検討してみるのもいいかもしれません。
家の中の扉をすべて引き戸にすることは難しいかもしれませんが、生活シーンや今後の事を考えて
家の中のドアを考えてみるのもいいかもしれませんね。