column コラム
『光触媒コーティング』の善し悪し
長期優良住宅認定制度が施行されて依頼、〝住宅寿命〟に平行して様々な使用部材の耐久性や耐候性も
10年から30年間と長期間保証されるのが当たり前の時代です。
特に常時外気に晒されるという点では一番肝心なサイディング材に於いてはデザイン・柄の豊富さが増えたことも
もさることながら単年ごとに塗装・シーリング工事が必要だった頃の素材から今や雨が当たると外壁汚れを除去する
セルフクリーニング機能が備わった光触媒サイディング材が主流です。
〝光触媒〟とは植物が光による葉緑素の化学反応促進を行う〝光合成〟の仕組みを利用し酸化チタンが
光による反応で有害物質を無害な水に変化させる事。だそうで…。
では、その外部に行う長期間保証付メンテナンス塗装に使用する塗料の長所、短所を考察してみましょう。
【改善・性能アップが期待できる点】
光媒体塗料なら塗料内に含まれる酸化チタンが太陽光を浴び
壁自体に付着した汚れを分解し降雨等により洗い流されることで20年間は美観メンテナンスが不要です。
しかも周囲の空気も綺麗にできる浄化機能効果も期待できます。
[住宅一軒分で野球グラウンド全面分※3tダンプ×6台分もの排気ガス量に相当:参考値]
そしてその耐久性は一般的なシリコン塗料と比較しても1.5~2倍(15~20年)と抜群です。
【問題点】
素材そのものが粘性土の無い水系なので垂れやすく硬化時間もかかり
作業後の天候にも影響されやすく施工が困難です。
建物が隣接住居と切迫する壁面や日光・雨からの影響を受けにくい箇所に関しては高い効果は期待出来ません。
[むしろ、当素材塗料の施工が苔・カビ発生繁殖の原因になる可能性もあります]
しかもシリコン系塗料での仕上がり塗膜と違い薄膜の為、外壁にクラック(ひび割れ)が生じた場合、顕著に表れます。
以上、この塗材性質を踏まえた上で適材適所に使用すればより耐候性が上がり効果は絶大ですが
工事費の方は一坪≒25,000円(150㎡以上単価で標準仕様の1.5倍!)と高額になる為、慎重な事前調査も必要です。
◆ご検討の際は是非ご依頼ください。専門スタッフとお伺いします。