column コラム
「大黒柱」
大黒柱とは
一般的に「大黒柱」は『家族を中心で支える人』を指します。家庭では主に「お父さん」を指します(笑)…今はお母さんかも。語源は、日本の伝統的な建築からだと考えられ、太ければ太いほど立派な家だと評価されました。
そんな理由から大黒柱が重要であり、日本家屋ももちろん「大黒柱」を基準に骨組や構造体が組み上げられていきます。
そんな重要なはずの大黒柱ですが…残念ながら現在では「大黒柱」がほとんど見られなくなりました。
建築方法が多様化したことで、壁や筋交いなどを入れることで大黒柱の必要がなくなったというのが主な理由です。
大黒柱の値段
ちなみに今の家に大黒柱を使用するちして、あるサイトから参考までにお知らせします。
産地・年輪の幅・赤身の多さ・伸び方・ねじれ・枝の多さなど、様々な条件により価格・値段は異なります。
おおよそで、
安い大黒柱で30万円ぐらい
高い大黒柱で300万円ぐらい
ではないかと思います。
欅(けやき)や、杉檜(すぎひのき)が主流で、それ以上はあまり聞きませんがそれぞれの価値観もありますので300万円を超える大黒柱もないとは言えません。
本当にピンからキリなのです。
大黒柱として使えるようになるのに、欅(けやき)が100年ぐらい~に対し、檜(ひのき)は150年以上かかります、現存する欅(けやき)が最長で300年程度でないかと思われるのに対し、檜(ひのき)は200年ぐらいまでが一般的です。それ以上は御神木となり一般の木材として利用することはほとんどないのです。金額が明確でないのは、ここにも理由があるです。
大黒柱の役割
日本家屋に見る「大黒柱」は家のすべての基準。
長さが約6m程度ある大黒柱は大工の腕で墨打ちや鉋などで、大黒柱に仕上げられ、まっすぐ天に向かって土台から垂直に立てられます。この大黒柱を基準に梁や棟、通し柱が組み上げられていきます。この「大黒柱」を基準に家の隅々のいろいろな直角と垂直が出されていくのです。
そして大黒柱の最も重要な役目は屋根の荷重を支えること、屋根組の中桁を受け止めて大黒柱自体も上からの荷重でしっかり止まる。そんな上からの荷重を支えつつ、横からの揺れへの強度をつける胴差しや差し鴨居などを受け止め、通し柱や筋交いなども加わり、すべての柱や梁、棟が力を受け合いながら耐震性を持たせることを実現しています。
文字通り、大黒柱を中心に家全体が絶妙なバランスで建っているのです。
床面積40坪位で「8寸の大黒柱」
「6寸の女大黒」「5寸の通し柱」
床面積80坪位ならば「1尺の大黒柱」
「8寸の女大黒」「6寸の通し柱」
がバランスの良い組み合わせだと考えています。
大きければ大きいほど、もちろん見た目の迫力はありますが、家に対して「分不相応な大黒柱」は機能こそは同じですが邪魔なだけで好まれない…「図体や態度が大きすぎるお父さん」はいかがでしょうか?
家庭もやはり同じですよね(笑)